2013年12月25日水曜日

クリスマスフェア

 今日はクリスマス.みなさんどんな一日でしたか.

私はメンバーからカードをもらった.ひとつは,

寺子屋プロジェクトで勉強を教えてもらっているボランティアの

先生と一緒に,一生懸命漢字をつかって書いてくれたもの.

もうひとつは,なかなかクスリを止められないなかで,

それでも懸命に素晴らしいイラストを添えてくれたもの.

 二人とも色々な意味で,大事な大事なメンバーだ.

頭に来ることも一杯あるけれど,どうしてわかんないだよ!って

悲しいこともあるけど,こうして誰かのために一生懸命になれる

ところを,失わないで欲しいなと思う.

 カフェで残ったパエリアを食べながら,夫と子ども達と,

二人からもらったカードを話題にクリスマスを過ごす.

ありがとう.二人にもメリークリスマス.

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2013年12月22日日曜日

母娘の関係

 札幌市男女共同参画センター(エルプラザ)は,いつも

貸し館事業でお世話になっている.センターでは季刊で「りぷる」

という広報誌を発行しているが,今回の特集が「母と娘」だ.

信田さよ子さんの『母が重くてたまらない』をはじめとする

書籍の紹介が初めの企画だったそう.企画の相談を受けている中で

信田さんがちょうど来札される機会があったので,急遽二人の対談

が実現した.

 先日広報誌が送られてきた.男女共同参画センターのHPに

「りぷる」のバナーがあるのでダウンロードして読めます.広報誌は

エルプラ1階の総合受付横に置いてあります.よかったら読んでみて

ほしい.

 それいゆのメンバーの多くは,母との間に暖かい記憶を持って

いない.緊張や息苦しいほどの罪悪感...母自身もその母との

関係に苦しんだのが窺える.支配とコントロールのない,お互いに

率直で思いやりに溢れている関係は,かなりの努力をしないと維持

できないものなのだろう.母娘の関係は,自分の母,そして娘との

日々を辿ることでもある.私の母は7年前に他界したが,

亡くなってからの関係はすこぶるよい.娘は16歳になったが,

未知の才能を一杯持っていてまぶしいくらい.その分葛藤や不安も

大きい.全く異なるふたつの母娘関係を私はいきているのだが,

娘である自分より母である自分を意識する時間の方が長くなった.

ようやく私の背丈に近づき追い越そうとする娘とおしゃべり

しながら,決して母との間ではなかった,相手への関心と同時に

相手の存在を自分とは違う個として認識していることに,安堵と

喜びを感じている.

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2013年12月15日日曜日

クリスマスフェア

 すっかりブログからご無沙汰してしまった.

この間に相変わらずめまぐるしい出来事が起こっては過ぎて

いく.雪が本格的に降り出したこともあって,メンバー達は

一様に調子が悪い.本人たち自身が自分に何が起こっているのかを

つかめないことは多い.付き合いが長いと,生活の様子に見える

小さな変化でいくつかの予測をすることは出来るが,本人が

気がつかないことには復調のアイデアも出すことは難しい.

 自分が出来ないことをはっきりと感じさせられることは,

誰にとってもしんどいことに違いない.でも出来ないことは

本人が否定されることとは違う.頑張っても出来ないこと,

多分この先も出来ないこと,今は出来ないこと,いろいろな

「出来ない」がある.大事なのはその事実をしっかりと見る

勇気だ.

 カフェでは12/20~27までクリスマスフェアを開催.

特別メニューやミネストローネスープのサービスなどが予定

されている.そして12/24は「それいゆ」恒例のキャンドル

ミーティング.今年も「感謝」をテーマにミーティングを

おこなう.本当に今年もあと残り僅か.山積みの仕事は

ちょっとも減らないけど,それでもひたすら片づけていくしか

ないね.年末には賛助会員のみなさんにニュースレターを

お送りして仕事納めとしたいな.

2013年11月28日木曜日

北海道アディクション・フォーラム

 今日は午後から第3回北海道アディクションフォーラムが札幌

コンベンションセンターで開かれた.今年のテーマは

「ミーティングの力」.札幌を中心に活動するいろいろな嗜癖

問題(アディクション)の自助グループが集まり,スピーカーと

呼ばれる人が一人ずつ壇上に上がり,テーマに沿って自分の話を

する.

 昨年もそうだったが,傍目には悲惨とも思える話しが笑いに

変わる瞬間があった.当時の本人は必死だったのに,笑える.

この笑いは,同じ困難をくぐり抜けた人からの共感によって,

空間を自分の現実と向き合う場に変える力を持っている.

 途中の休憩で,司会を務めてくれた北海道ダルクのとおるさんと

一緒に写真を撮ってもらった.フォーラムが始まって以来

ずっと実行委員として準備を手伝ってきた.クスリ,AL,

食べ物,ギャンブル...使うものが違っても,みんな

“生きられなかった”というところでは一緒だね.とおるさんと

毎年そんな話しをしている気がする.

 来年はどんなフォーラムになっていくだろう.

 自助グループのミーティングは,毎日どこかで,地道に会場を

守る当事者の手によって開かれている.それにしても,

「止めたいという願望」さえあれば,どのような自分であっても

受け容れてくれる人がいる場所があること自体,奇跡みたい.

おそらくその奇跡に遭遇できることこそ,アディクションなしには

生きられなかった人への,神様からのご褒美に違いない.

 

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2013年11月26日火曜日

からから対策

 新しいビルに移転して初めて迎える冬.北側のスタッフルームは

湿度が低く,静電気や皮膚の乾燥に悩まされていたので,本日

加湿器を導入.早速運転開始した.

 同じものを自宅にも購入.電気代がもっとも節約できるのが

決め手となったけど,いやはや自宅では一日稼働すると

4,5リットルのタンクが一日で空っぽ.後期高齢者の介護には

加湿器は欠かせない.それでなくとも体温調節が難しくなり,

部屋を30度にまであげないと「寒い」を連発する我が家の

後期高齢者のおかげで,私達は半袖で真冬を過ごすことになる.

でも湿度があると暖かさを感じやすくなるという利点があるのだ.

 ところで,新しいビルは南側の部屋がメンバーの作業や団らんの

スペースとなっているが,こちらは観葉植物のおかげで,かなり

いい感じで湿度が保たれる.それでも一度湿度をはかってみて,

低いようであれば同じものを購入しようと思う.風邪ひきさんが

そろそろ増える時期だ.

 某電気店から,昨日は計3台の加湿器を購入し,地下駐車場まで

店員さんが加湿器を運んでくれた.店員さんを従えて(いる様に

見える)加湿器を抱えて歩く自分は...と今になって想像すると

かなり笑える.

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2013年11月22日金曜日

カフェは閑古鳥

 プレ,そしてオープンの最初はメンバーもスタッフもてんてこ舞いの

忙しさだったカフェは,今週閑古鳥が鳴いている.

 先週のカフェ会議では,看板もなくメニューボードが店内に引っ込んで

いるために,入りづらいのではないかというメンバーからの指摘があった.

また,チラシをポスティングした効果が分かって,近いうちに再度

チラシを作ろうと話が出た.しかし頭が痛いのは,法人は財政的にかなり

厳しい状況に追い込まれているということだ.資金繰り表とにらめっこ.

 今日はスタッフに別の仕事をしてもらい,カフェに出た.

近所のお客様がのぞいてくださる.チラシを見て気になっていたという.

開店はまだだったが,珈琲なら出来ますと早速豆を挽いて丁寧に落とした.

お二人は,これからパークゴルフに行くことや,この界隈ではランチが

出せるとお客さんはくるとか,今週ヒマなんですというと,これからが

勝負だよなどと,おしゃべりをしてくださった.

 Nちゃんがカフェの掃除を担当してくれているが,今日は掃除のあとで

メニュー表を書き直してくれた.Nちゃんも楽しそうだ.どれも彼女の

作風が見事に凝縮されている.素敵な空間.お客さんがゆっくりと読書を

楽しめるBook Cafeがいいよねー,とNちゃんが持ってきた雑誌を

見ながら,まったりとした午後を過ごす.閑古鳥もたまにはいいことを

するのかもしれない.

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2013年11月6日水曜日

明日からカフェです

 昨日は府中でBPD(境界性人格障害)研修があった.今回で4回目となる研修だが,

全国から受講希望が殺到し,よって半数は申し込んでも受けられないのだとか.

私は地域支援ということでお話させていただいた.北海道から来られていた方に

ご質問いただく.どこにも,思わず援助者がたじろぐというか,腰が引いてしまう

ほどに過酷な状況を生き延びる人がいる.しかも,やらかすことだけを見ると

共感が難しい人だ.

 いつも具体的な一人の方を例にお話しする.彼女と過ごした濃密な時間は,

いまも自分の宝物になっているが,当時は!!!の連続だった.

拙書『その後の不自由』では,そうした嵐のようなトラウマを生き延びる人たちの

ことをはるえさんと描いた.今回の研修でも本のことに触れた.

 言葉で語り尽くせない事がある.けれど,言葉にしなければ伝わらないこともある.

どれだけ話せたかは分からないけれど,とにかく自分がここまで彼女達の現実と

向き合いながら見つけたことを話した.今朝羽田から千歳に向かう.今日は大学で

講義もあるので忙しい.

 明日からはカフェのお手伝い.体調を整えて臨もう.

いつも使っているのと違う航空会社.乗ってみたら天井が高くて空間が贅沢な造り.

思わずマイルをこっちでも貯めることを考えたところ.

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2013年11月1日金曜日

カフェ会議を終えて

 カフェが月曜日からオープン.通常営業から5日目の今日は,みんなでミーティングを

行った.お客さんがたくさん来て下さることもさることながら,カフェはメンバーに

とって自分を知り,自分を成長させるための大事な場所なので,何よりミーティングが

大事になる.それぞれ出来なかったことで落ち込んだり,緊張することで逆に乗り切れたりと

一人ずつ目のつけどころも感じ方も異なる.

 スキルが高いことではなく,自分のよい点もそうでないところも,気づいては時間を

かけて伸ばしたり変えていく努力を惜しまない事への賞賛が「それいゆ」の特徴だ.

苦しいから避けることもあるが,苦しいから一人でなく人と一緒に乗り切っていく.

多分,その方がずっと面倒だ.でも面倒なことだからこそやっていこう.メンバーが

変わるたびにそうした同じ話しを何度もする.出来るかどうかではなく,やろうとして

いるかどうかの姿勢が問われる.

 スタッフもぎりぎりのなかで自分のことをみる.

「それいゆ」ではごまかしがきかない.メンバーに対して話すことは,自分にも

問われていることだ.だから丁寧に言葉をさがす.

 写真はカフェのなかにオープンした「A-nail」さんのサンプル.美しいものは,人の

心をなごませてくれます.

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2013年10月25日金曜日

カフェのプレオープン

 昨日からいよいよカフェのプレオープンが始まった.

あいにく,昨日私は開店前のお花を活け,デザートプレートの

ディスプレイを指示したところで留萌保健所へと向かう.

「望まない妊娠・出産」をテーマにした保健師さんたちの研修

講師に呼ばれており夕方まで講演だ.

 あとでスタッフから,お花やグリーンが届いたこと,お客様が

入れ替わり来て下さったと聞いた.本当に嬉しい.

 今日は昼からカフェの手伝いに入る.A-nailさんもこの

プレオープンの期間に来て下さっていて,早速お客さんにネイルを

している.「ローズマリー」さんに今回もケーキをお願いしているが,

今日はデザートプレートが随分と出た.3種のケーキから2種を選んで

いただき,フルーツを添えまたはベリーソースをかけて提供する.

 店の中はまだまだ整え中だが,棚から関心のある本を取り出して

ゆっくりと珈琲を飲みながら読書する,そんなブックカフェに

なったらいい.メンバーと一緒に山のようなお皿を洗いながら,

降り続く雨を眺めている午後だった.明日はどんな方達がみえるかな.

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2013年10月19日土曜日

誕生日

 昨日は下の子の誕生日.16歳になった.

仕事からの帰り道,車を走らせていると彼女が通う高校の前で帰宅途中の

彼女を見かけて声をかける.バンドの練習ということでベースを持って行ったから,

それが目印.なにしろ暗いし制服姿では見分けがつかない.

 このところの忙しさで何も作ってあげられない誕生日.思春期に入りそれなりに

無口でフキゲンという王道を行く彼女だが,私の書斎まで来てはだらだらと

おしゃべりするだけで,日常が分かることも多い.

それにむしろ今は,それぐらいの距離がお互いにとって安全なのだ.

 お寿司をつまみながら,私が家族の誕生日ごとにたくさんのごちそうを

テーブルに並べてきた話題になる.上の子も学校から帰ってきて話しに加わる.

不在がちで,私はいつも「それいゆ」を優先してきた.そんな私達をつなぐのは

食べることの記憶.ラザニア,グラタン,パエリア,ローストビーフやレンコンの

サラダ等々次々に料理の名前があがった.そんなに作っていた?

 同じことをグループホームでもやっていた.今はスタッフがそれを引き継いで

くれている.

 高価なプレゼントはないけれど,自分のために用意された美味しいごはん.

それがどんなふうに心に刻まれるのかをまた教えてもらったひとときだった.

 

 

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2013年10月16日水曜日

ランチ実習1日目終了

 今日から新しいカフェでランチの練習が始まった.

カフェの再開に伴い,カレーとかつカレーの2点を日替わりランチに

追加.いくつかのルーを試食したが,見事に味が違うのに驚いた.

かつはサクサク,そのうえにしっかりとしたブイヨンが効いたカレーを

かける.サラダはシンプルに,味付けは塩と粗挽きこしょう,

そして小豆島から取り寄せたバジルのドレッシングでさっくりと和える.

 カレーは店主から「一切塩コショーなしでいいよ」と太鼓判を押された

豚肉を圧力鍋で煮込んだものとタマネギのチャツネをルーにあわせる.

新しいキッチンはみんなで調理実習が出来る,素敵な空間になった.

リフォー夢工房のみなさんにも試食していただいたが,合格点.

 明日は豚肉生姜焼きとハンバーグの練習.付け合わせの煮物なども復習.

コストを下げることと食品の安全にこだわること,手作りを厭わないこと

それらが「利益を生むこと」と両立する道を探すのは並大抵ではない,

だけどそれをやってみせるのが私達のしごと.

 メンバーは疲れてきた.開店までどこかで息を抜く日が必要.

2013年10月14日月曜日

風邪が流行っているようです

 連休は東京への出張をキャンセルし,ひたすら休養.

でも細かい仕事があってそれなりに忙しく過ぎた.12日は

札幌男女共同参画センターのスタッフがみえて,原宿カウンセリング

センターの信田さんと私のミニ対談をおこなう.次号の機関誌にて

なんと「母ー娘関係」をテーマにするそうだ.私も寄稿させていただく.

信田さんの御本を取り上げるそうで、たまたま別件で信田さんが

札幌に来ていたので,それじゃあ対談をという運びとなる.

スタッフの方々もそれぞれに母との関係ではいろいろなことを

考えるのだという.ふむふむ.対談終了後,美味しいお寿司をいただく.

 13日は家事に専念し,ずっとパジャマ生活.夕方につれの

ためにチヂミを焼いてあげる.

 今日はグループホームを巡回し,それからカフェの工事を見に行く.

ほぼ出来上がっており,あとはカーテンを取付ける飲み.いよいよ明日

から掃除と物品の整理が始まる.そのあと入院中のメンバーをお見舞い.

感情のup-downを自分ではどうしようも出来なくなったという.

真ん中がないのが彼女の悩み.まあ,また一緒にやろうね,と声を

かけて帰る.

 夕食後,長男が熱発.アトピーも酷い.バイトのお給料が入ったら

病院へ行くなどというため「優先順位がまるで違うでしょ」と小言をいい,

アトピー性皮膚炎の応急処置をして,風邪クスリを飲ませ氷まくらを

用意する.長女は3日間「絵が描けない,デザインのアイデアが浮かばん」

とパジャマ生活.でもずっと展覧会に出す油絵で忙しかったから,

まあそんなこともあるよと慰める.お気に入りの芝居のことで

しばしおしゃべりしていった.二人とも大きくなったね.

 ということで,私の周りには結構風邪をひいている人が多い.

季節の変わり目です.ご自愛下さい.私も明日からの強行スケジュールに

向けて体調重視.写真はパンをくりぬいてシチューを詰めてみたもの.

サラダをつけてランチにどうかな.娘の判定は○.

 

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2013年10月10日木曜日

ポスティング日和

 今日は午後から「カフェそれいゆ」のポスティング.20度を超える

汗ばむ陽気の中をみんなと手分けして歩く.私はスタッフと2人で周りの

企業や病院,老人ホームなどへご挨拶.住宅街と思える地域だが,意外と

小さいながらもいろいろな会社が並んでいた.以前の場所でもそうだが,

その地域で根を張って商売してきた方々と,少しずつ知り合うことが大切.

これまた意外だったのが,女性の事務員さんが多かったこと.男性は営業

に回っているのかな.ランチの戦略を練り直す必要があるかもしれない.

 明日は賛助会員と関係機関にカフェ開店を知らせるニュースレターを

発送.カフェで働くメンバーに各自の抱負を書いてもらったが,これが

なかなかいい.実にありのまま...なんだけど,大丈夫かいな!?という

のもある.でもこれが私達の現実.ぱっと見普通の「とんでもない人たち」

と一緒に切り盛りするカフェだもの.

 ところで今日はお客様の多い一日でもあった.見学者ですよという

アナウンスに,みんなの顔にはさっと緊張が走る.でも金欠のそれいゆでは,

賛助会員になってくださる方達の存在はとても大事.そんな私の銭婆ぶりを

察して,みんなはちゃんと協力してくれる.見学されたみなさんは,お家に

それぞれ精神的不調を抱える家族がおられる.なかなか本人が動き出さない

共通の悩みを持っているとお見受けした.でも現状を変えていきたいなと

誰かが動き出すことで,家族は変わっていく.今日の出会いがいいものに

なりますように.いつかご本人と会えたらいいな.

 写真はカフェの台所.ついにシンクの取付けが始まり,これまでの

2倍の広さに,みんなと喜びました.

 

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2013年10月8日火曜日

カフェ再開の準備

 今週はさまざまなカフェ再開に必要な買い物に追われている.

鍋やフライパンなども今回はプロショプでの購入.素材によって

使い分けることや値段の違いには意味があることなど,一つ一つ

勉強することが多し.

 今度の立地は,小さな企業の営業所が立ち並ぶ界隈で,少し歩くと

住宅街というところ.近隣の男性従業員さんに受け容れられる

メニューづくりに時間を使う.コンビニとの競争で何なら勝てるか,

コンビニとカフェランチを使い分ける基準はどこかなど,打ち合わせに

力が入ったら,すっかり松本メンタルクリニックで担当している

グループワークを忘れており,慌ててセンターを出発し30分遅れで

開始.みなさんごめんなさい(汗).

 7年前にカフェを前の場所で開店した時のこと,実はほとんど覚えて

いない.きっと今よりももっと必死だった.なので,身体はくたくた

なのに,気持にはそれほど切迫感がない.でも来週はランチの練習が

始まるので,そんな余裕も今のうちかな.

 

2013年10月6日日曜日

あっという間に

 気がつくと1か月以上ブログを更新できないままに経過.一体何があったけ?

思いだせないくらいに忙しかったのだが,でも時間は確実に流れていた.

その1 「地域活動支援センターそれいゆ」の新しいパンフレットが完成した.

デザインは「アズコモド株式会社」の吉田未玲さん.可愛らしさと落ち着きと

両方がうまくブレンドされて綺麗な仕上がりに満足.

その2 北星学園大学より実習生がきた.学生もスタッフもお互いにたくさん学べた.

その3 イベントの事務局になっていて,会議が続く.

その4 カフェの工事が始まる.いよいよ10/28にオープンだが,これからランチの

練習や接客の流れ確認など,メンバーもスタッフも大忙し.カフェにはネイルサロン

が入る予定だ.

その5 ピアスタッフとして働いてくれている志保ちゃんが入籍した.いろいろな

ことがたくさんあって迎えた9/24.おめでとう,そして連れ合いとはお互いに

努力と忍耐...W.

 というわけで,相変わらず「それいゆ」は大変だ.

 

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2013年8月27日火曜日

忙し過ぎ

 今日は凡ミス2つ.

 一つ目は銀行のキャッシュカードをATMに忘れたらしく,拾った方が届け出てくれて銀行から電話があった.グループホームの家賃が引き落としとなるはずで,しかもあろうことか暗証番号がカードにポストイットで貼付けてあった(笑えないけど,退職したスタッフから引き継ぎのため番号を書いたポストイットごと受け取った).銀行から電話をいただくまでなくしたことさえ気づいていない.慌ててその旨を伝えると向こうが取引を調べてくれて,無事に家賃引き落としは終了していた.ほっとする.

 二つ目は会議の時間の見込みがあまく,ハウスミーティングが出来なかった.メンバー達に30分遅らせてと周知してしかもキャンセルって最低だ.何気ない時間のようでいて全員が集まる大事な時間なのに.ご飯作りも遅れてしまい,全てが後手後手に回った.みんなに謝って歩く.

 そんななかで今週は専門学校のスクーリングの授業や,関わる職能団体の理事会で東京へ出張など忙し過ぎ.せっかく月曜日に鍼へ行き先生に整えてもらったのに早くもチャージを使い切った(汗).来週は別のお仕事でパワポ資料の作成...でもこれらは「それいゆ」の大事な営業活動でもある.何故なら授業や研修内容を通じて私たちの実践を届けられるから.だからなるべく断らないようにしているが,ちょっと再考が必要.そんな一日だったが,今日はお二人の方が体験通所.すごく緊張したと思うが,少しずつ馴染んでいただけるといいのだが...

2013年8月22日木曜日

どうしようもない

一人は知り合いのかた,一人は直接は会ったことはないけれど気になる存在のかた,二人が立て続けに亡くなった.一人は殺され,一人は自分で命を絶ったと思われる.その死を知った時に浮かんだのは「どうしようもない」という言葉.避けられない死だったのか,考えるほどに「どうしようもない」という言葉が頭をグルグルする.

 毎朝,当たり前に家を出て学校や仕事に向かう.日常とは繰り返されていくうちに特別に意識されることは少なくなるものだ.だから日常.なので,ある日,何の前触れもなくすっぱりとそうした日常が切り取られてしまうような出来事を体験すると,現実感が遠ざってしまう.「それいゆ」のメンバー達がおそらくは毎日感じているのかもしれない,膜がかかった現実.

 そんななかで職場へ着くと,今度はこの数年,一緒にイベントを企画し運営してきた断酒会の方が亡くなったという訃報が届いた.亡くなる2日前に当たり前に電話で交わした言葉を思いだす.生きている,この紛れもないはずの現実が,実は一瞬の現実でもあることを思い知らされる.

2013年8月18日日曜日

夏休み終了!

 「地域活動支援センターそれいゆ」は14日~18日まで夏休みでしたが,明日から通常のプログラムに戻ります。毎日暑い日が続いていましたので,クーラーのきいたセンターでメンバー達もほっと一息つけるでしょうか.

 グループホームあるのでスタッフはすっかりお休みという訳にいかず,交代で訪問活動です.私はお休み中に専門学校のスクーリングで東京へ行きました.毎年この時期に集中講義があるのですが,受講生も大変です.でも札幌が例年になく暑いせいか,暑さにあまりやられずに済みました.やれやれ.明日からまた日常に戻りますので,みんなの元気な顔が見られるといいなと思います.東京ではビーズ製作の指導をしてくださる新谷さんともお目にかかり,使わなくなったビーズをいただきながら楽しくおしゃべりが出来ました.ビーズをみていると,またいろいろな作品のアイデアが浮かびますし、秋に予定されている販売機会に向けてみんなも張り切って製作に励んでくれることでしょう.それに10/1には新しいCafe Soleilがオープンの予定です.これから新しいメニューの打ち合わせや地域への広報など,やるべきことが山積みです.何とかみんなで乗り切っていきたいと思います.

 見学会には都合でお越しいただけなかった方達も,お近くへお越しの際には是非お立ち寄り下さい。またCafeの内覧会は10/5を予定していますが,それ以外の日でも自由にご覧下さい。今度は駐車スペースがありますので,お車で来ていただけるのは嬉しい限り.また工事の進捗などを随時お知らせしていきますので,HPをのぞいていただけたらと思います.みなさんも夏バテにご注意下さい._MG_9327-2-2013-08-18-04-26.jpg

2013年8月13日火曜日

美味しいものは命を救う

 朝から曇り空で蒸し暑い。でも本州の猛暑に比べたらまだマシな札幌の朝です。

ステップハウスを前任者のスタッフから引き継いで、とりあえず来春までは私がカバーに入る。とはいっても入居者の細かい生活のニーズに,忙しさからなかなか手がまわらない。そういう時に限ってアクシデントが起こるものだから注意しないと。そして、そういう時だからこそ丁寧に美味しいものを作る。今日はめずらしくAちゃんがパスタを作るといったら食事の申し込みをした。なのでバジルの効いたトマトソースとたっぷりのひき肉で細めのパスタに絡めた。相棒のサラダはリーフレタスにきゅうり,かぼちゃの蒸したものをごまのドレッシングでさっくりと混ぜた。デザートは頂き物のスイカ!とびっきり甘い(いくちゃん,美味しい!!)。本当に美味しいものは命を救うなあ。

 リカバリーハウスには新しいスタッフが9月から着任する。私も当面は一緒に当直に入るなどして、彼女が共同生活型グループホームになれていくのを側面的にサポートする。同時期に大学から精神保健福祉士をめざす4年生の子が実習に入る。今年の夏も賑やかです。

 さて,現在アパート探しちゅうのNちゃんは、これまた同時進行で9月末締め切りのアートコンペに作品を提出する予定で,仕上げにも忙しい。美味しいものと同じくらい「表現すること」も命を救う。でもこれ、実は描く創るエネルギーが充電されていないと難しい。クスリやALで酔うことで怖さを紛らわしてきたNちゃんにとって,いろんな意味で正念場。飲んでる場合じゃないんだからね!と先日もカツ入れ。そしたら一枚、何とか生み出せた。テーマは「再生」。近日中にNちゃんに美味しい煮物を作る約束です。

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2013年8月5日月曜日

「その後の不自由」

 賛助会員の見学会は無事に終了。わざわざお祝いをお持ちくださる方がほとんどで恐縮する。しかも遠方からお越し下さったことにまたまた恐縮するやら嬉しいやら。カフェの予定場所へご案内するが、いつのまにか素敵なテラスが完成している。こんなところでアイスコーヒーを飲めたら涼しいだろうな...開店を早めたくなった。でも内実は大変な状態。再開を機にメニューの改良やメンバー達の講習会などやることは目白押し。それに加えて退職するスタッフの有給消化に伴うカバーにも入りと、みんなにかなり無理をさせてしまっている。8月を乗り切れるのか、そっちがまず大事。

 ところで昨日、医学書院のSさんから『その後の不自由』第4版が届く。奥付を少し手直し。地道な売れかたらしい。本当にありがたいし、このご縁で全国にお話に行く機会が増えた。今年は茨城、大阪、九州と続く。上岡さんとも本当に出せてよかったねーといつも話す。手渡せるものがあるのって大事だなと思う。

 実は現在博士論文を元にした本を執筆中なのだが、スタッフには「読むとすぐに眠くなる」と不評。編集者に第1章を読んでもらったところ「想定した読者が読み進められるものを」とコメントされ書き直し。当たり前ですね。読む気になってもらえるもの、そして大事なことが平易な言葉で書かれていること、現象は一見特異なものに見えるが普遍的真理に触れるものであること...なんて欲張ってるので全然進まない。というか書き下ろしに近い。「時間は作るもの」というのが私の指導教官の口癖で、先生も殺人的スケジュールにも関わらず書いていらした。私は先生のマネはとても出来ないし、そんな能力もないが、やり抜く姿勢だけは身に付いた。時間はかかるかもしれないけれど、何とか仕上げていきたい。『その後の不自由』も構想から完成までに5年かかった。発見も気づきも言葉で一旦記憶されるが、毎日のドタバタでそれらは必要に応じてヴァージョンアップされる。そうした作業の繰り返しのなか、ぶれない言葉になって固まってくるときがある。それは文章の核になる。記憶に留まる言葉を紡ぐには、この毎日が大事なのだと思う。

2013年7月31日水曜日

見学会

 昨日は関係機関や一般の方々を対象にした見学会だった。朝から夕方までとぎれることなく30名ほどの方々がお越しになった。半分以上が初めてお目にかかる方だったというのが嬉しい。HPでご覧になったという方もいて、みて下さる方の存在を実感した。

法人の施設概要や最近の傾向、現在の場所でどんなことをおこなっているか等々をお伝えし、実際の活動の様子も見学いただいた。スタッフルームではお互いに名刺を交換したり、ひょんなところで共通の知り合いがいることが判明するなど、賑やかな時間になった。世間って思っている以上に狭いっす。

 町内会長さんも「あさかげ」のみなさんと顔を出して下さった。町内の地図をいただき、ふむふむと見入る。これから何かとご相談に乗っていただくこともあるだろう。夏祭りにいらっしゃいと誘っていただく。

 センターに通所を考えていらっしゃるという方ものぞいて下さった。慌ただしくてゆっくりお話が出来なかったので、後日にまた連絡をくださいとお願いする。一息ついて、自分のなかにエネルギーをチャージ出来るような場所として使ってもらえたら嬉しいなと思う。

 昨日はたくさん頂き物をした。美味しくってほっぺが落ちそうなネクタリンを、きれいなお花を、お祝いのお金やそして見事な胡蝶蘭を!!見学に来たプロのカメラマンをしている大学の先輩が、自慢の椅子やメンバーの作品を撮ってくれた(私の写メとは訳が違う)。新しいニュースレターでご紹介出来たらと思う。すごく忙しい一日だったけれど、何だかほっとした。土曜日はいよいよ賛助会員のみなさんをお迎えする。パワポの準備を急がないとね。

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2013年7月29日月曜日

流れる時間

 縁あってグループホームでサポートしていたUさんが、お連れ合いとの新婚旅行で札幌へやってきた。僅か半年だったけれど、忘れることのできない濃厚な時間を過ごした彼女とは、私が仕事で東京へ行く時に時々会っている。地元に戻ってからも、しんどい時に電話をかけてきたり、メールでどうしたらいい?と聞かれる時に出来る範囲で話しを聴き、思うところを伝えてきた。そうしているうちに5年が経った。

 札幌にいたときの彼女はとにかく人を求めながら人を遠ざけ、近づく人をズタズタにしかねない怒りを孕んでいて酷かった。そうしないと自分を保てないくらいの歴史をわずか19歳で抱えている人だった。必死で向き合うことにしたものの、半年でこちらがgive up。自分の非力さを認めざるをえなかったが、それが出来たことをいまでも良かったと思える。

 人には変化し成長する力がある。心の底からそう感じさせてくれる出会いだ。

 彼女が一緒に食事をした際に一冊のアルバムをくれた。なかには彼と二人で撮った写真が何枚もレイアウトされている。了解をもらって一枚を選ぶ。

 これから先も、いろいろなことがあるだろう。取り乱し、怒りまくり、自分を見失うような出来事と遭遇するのかもしれない。しかし少なくとも彼女は自分に降り掛かるそうした出来事と対峙する際に、一人ではなく傍らの人と力を合わせようとしている。そのことが私を大きく揺さぶる。

 「信じる」それは説明の難しい感覚だ。やってみせるとか、そこにあるよとか見える訳でもない。彼女を支えてくれた多くの人とこの奇跡を喜びたいと思う。

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2013年7月27日土曜日

疲労

 このところの無理が身体にちゃんと出るようになったせいか、今週は絶不調。月曜日のレクに続いて、昨日は当直明けで頭痛と吐き気に身動き出来ず。鍼の先生には「極度の疲労」と言われ、3回目の鍼でかなりラクになった。来週は火曜日、土曜日に新しい事務所の見学会やオーストラリア研修の報告会があるので、スタッフに任せてひたすら休養。

2013年7月20日土曜日

助成金応募の前に

 今日の研修はひときわ興味深かった.「地域社会のために助成金をどう生かすか」というテーマで,助成金のあり方を考え,助成団体の方々と直接お話する機会もある貴重なものだった.今までに助成金をいただいた団体もあるし,初めて名前を聞く助成団体もあった.
 リカバリーがおこなっている事業の大半は,法律に基づくサービスに対する給付金と,自治体による単年度補助金が財源によってまかなわれているのだが,助成金をえることで出来る事業というのが存在する.しかもそれは助成金だからこそやることに意義がある事業だ.周りでも受けているNPOはあるが,なかにはなぜ事業(主にイベント)開催のチラシにこんなお金をかける必要があるのか.なぜ金太郎あめのように代わり映えのないセミナーに対してお金が出ているのか疑問な事業も多い.
 けれども今日の研修で私の関心をひいたのは,環境NPOの助成金事業報告だった.とにかくコンソーシアムのよいお手本だ.
 自身の反省をこめて,福祉系NPOはともすると自分たちの活動こそ大事だと主張する.頑張っているのに評価されないという不満をよく耳にする.確かにそう言いたい気持になることはあるのだが,どの分野の活動も大事なものだろうし,いい加減にはやっていないだろう.でも欠けているものがあるような気持になった.自分たちの活動を相対的な視点で位置づけることだ.近視眼的,視野狭窄のなかで革新的な発送やイノベーションは生まれないだろう.
 社会福祉政策そのものが抱えるたくさんの矛盾を,批判するだけでなく,全く異なる視点から飛び越える実践のアイデア.それが欲しいとつくづく思う.その発想はいかにして生み出していったらいいのか?どうすれば助成金につながるような形になるだろうか?基調講演の演者におたずねした.答えはシンプルなものだった.「まずはその課題に関連する3つの団体の人と定期的な勉強会をしなさい.研究者も入れるといい.そうして話し合いを重ねているうちに“必要だが形になっていないもの”が見えてくる.そうしたら,何を調査しあるいは研究すると形になる裏付けが出来るかが分かるだろう.そこまでになってきたら,調査に必要なお金がはっきりする.助成金はそのために用意されている」
 同じ課題が見えているはずの3つの団体と研究者.言葉が通じるかとか,感覚が違うとか,そんなことを言っていたら先の近視眼的福祉NPOとちっとも変わりがないじゃないか.自分の課題がはっきり見えた貴重な研修だった.助成金申請の前にやるべきことがある.

今日はお金のことを考える

 いつも会計のこと,各種法人の手続きのことなどでお世話になっているNPOサポートセンターさんから教えていただき,今日は助成金にかんする研修に参加.お金は必要だ.それを助成して下さる団体にどう伝えるのかを学ぶ予定.

グリーン

 地域活動支援センターが引っ越しして,風通しの良い部屋は思っていたよりずっと涼しい.
先日お世話になっているクリニックの先生が素敵なグリーンの鉢植えをプレゼントしてくださった.
週に一度となった皆での掃除には「グリーンの水やり」という係がある.疲れたりへこんだりする気持でいる
メンバーにとって,みどりはホントに癒してくれる色であり,みずみずしい葉からエネルギーをもらえる.
 気持に余裕ができたら,テーブルの上に紫陽花を飾ろう.
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2013年7月17日水曜日

移転後も何かと忙しい

 すっかりブログの方をご無沙汰してしまいました.

メンバーは元気に通っています.冷房完備で,30度を超える日には快適に過ごせることもみんなが通う大きな原動力になっていますね.十分な広さが確保されているので思い思いに寝そべったり,東川より届いたテーブルで飲み物を片手にゆったりするなど,気持ちいい空間です.

 新着情報でお知らせしたように,7/30と8/3に見学会を開催します.7/30はどなたでも,8/3は賛助会員の方々を対象としています.お時間のある方はのぞいて下さいね。

 エレベーターホールに,開設当初「創作」で作ったキルトが掛けられています.現在はクリスマスに向けてキルトを作成中ですが,やっぱり手作りの感じがあったかいね.

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2013年7月1日月曜日

引っ越ししました

 先週木曜日に荷物を運び入れ,土曜日と日曜日は「日本精神科診療所協会学術研究会」に出席.そして今日はついにテーブルと椅子が東川から届き,ダルクのメンバー&スタッフ3人にお願いして搬入を手伝ってもらった.この他にも内田洋行から靴箱が届き,大工のNさんは前のビルの3Fにあった物入れを新しい場所に移して組み立てなおし,デザイナーのTさんとは追加で織りの糸や手芸で使うこまごまとしたものを収納する棚を大工さんに指示.

 いやー,引っ越しに伴うことが際限なくある感じです.でも思ったよりも早く事務所の中は整理され,何度スペースもTさんの的確なアドバイスで次々ものが収まっていく.スタッフは本当に気持ちよく仕事が出来ることを喜んでいるので,メンバー達の個人面接が始まるのが楽しみだ.

 まだまだ一杯報告はあるけれど,テーブルの到着で一気に部屋の雰囲気が創られていく感じがする.写真の向こう側のテーブルには3脚ずつデザインの異なる椅子を購入.こちらが作業するスペースとなる.今日は暑かったけれど,4階は風が通り抜けて気持がよかった.

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2013年6月23日日曜日

東川からテーブルがやってくる!

 カフェのデザインをしてくださったTさんに,新しいセンターのレイアウトやテーブルのことを思いきって相談したのが16日.あれよあれよ言う間に東川の家具屋さんにテーブルを注文して下さった.カフェの時と同じように社長さんが東川から運んで下さることに.そしてレイアウトの作図が届く.

 間仕切りを止めて,一つの部屋は100平米をひろびろと使う.カーペットは黄緑.いったいどんな空間になるだろうか.楽しみでワクワクする.この時ばかりはお金の心配は止めよう.

 昨日は北海道ダルクフォーラムがあった.カフェはボランティアでコーヒーをおとしてお客様に提供.sama-samaのビーズも販売させていただく.メンバーの話,近藤さんのお話,どれも発見が多い.理事長の芦沢先生は相変わらず笑いのツボを押さえている.いつも近くでたくさん私のグチを聞いてくれたダルクのスタッフ達からはなれるのは何だかとても寂しいです.

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2013年6月19日水曜日

そんな日もある

 今日の午前は「当事者研究」のプログラム.いまは「人との距離の研究」をおこなっている.これがまた,なかなか面白い.前回は人との距離を計るうえで“ハードル”という概念が出てきた.要は人との垣根,あるいは敷居の高低に関わる話しとなったが,おおむねこれまでの利用者は人との関係で傷つくこと(傷つけられること)への怖れからとても人との距離が遠い.しかし最近その垣根というか敷居を飛び越える人の登場で,場が凍り付くというか,みなが言葉を失うような場面を作る.この落差こそが「それいゆ」らしさでありグループの面白さだと思う.

 引っ越しが近づき,ダンボールだらけのセンターには体調不良のメンバーが多い.昨日は移転先の見学会だったがここでもいちいち面倒な反応を示す人続出.さすがです.

 という訳でこういう時は非日常を行うべし.この日何とか重たい気持と身体を引きずってやってきたみんなを連れて大通り公園でぼけーっとする.水が見たいというリクエストに噴水を眺める.その後近くの「大通りビッセ」にてそれぞれ好きなスイーツを選んで食す.まあ,そんな日もある.人との距離はこんな非日常で思いがけず縮まることもあるのだ.

 

2013年6月18日火曜日

被災地支援

 所属するASW(日本アルコール関連問題ソーシャルワーカー)協会は,一昨年より石巻市の支援を行っている.具体的には,仮設住宅などでストレスから過度な飲酒が見られ介入が必要な方や,震災を機にもともとあったAL問題が顕在化した方への援助をどうおこなうのか,援助者への研修やコンサルテーションをおこなう.また,実際に仮説住宅の訪問に同行することもある.

 私は協会の認定スーパーバイザーということで,これまで何度か支援に入った.毎回保健師さん達の前向きで積極的姿勢にこちらが力をもらう.また,仮設住宅に「支援員」さんとして住民の方達がこまめに訪問されている.コミュニティが分断され,人との結びつきが希薄になる傾向を何とか食い止めようとしている.こうした支援についてはあまり紹介されないけれど,大変重要だ.仮設住宅にうかがうと,本当に昼間の人影はまばらだ.お茶のみ会や巡回のミニスーパーマーケットなど,人が集まる機会を作っているが,本当に顔を見せて欲しい人が出て来ないのだと,関わる方達は心配している.一歩玄関を出ることで違う風景が見えるのだが,心が弱っているときには,そのエネルギーすら出ないのかもしれない.待つことと働きかけることの微妙なバランスをとりながら,今日も被災地ではたくさんの援助者と住民で作るネットワークが活動している.ほんの少しだが,アルコール依存をはじめとする様々なアディクション問題に関わってきた一人として,そのネットワークを支える力になりたいと思う.

 写真は石巻市役所前.石の森章太郎(この字でよかった?)の出身地ということで,仮面ライダーがお出迎え.

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2013年6月7日金曜日

移転先見学

 昨日,スタッフ全員で移転先の見学.防火壁や間仕切りの工事担当であるリフォー夢工房の方達とも合流して,壁の位置や大まかレイアウトについて打ち合わせをおこなう.当初は2つとも部屋の中央部分で2分割することを考えていたが,南側の部屋はお日様がたっぷり差し込むので,思い切って間仕切りの壁は作らずにパーティションまたはロールカーテンで仕切ることを検討.

 メンバーの休憩スペースには,寝転ぶことが出来る小上がりのようなスペースを作ってもらうことにした.いくつか計画の変更はあるけれど,苦労してやっと決まった転居先なので,気持のよい空間にしたい.あんなに広いと思ったスペースだけど,みんなが集まるとそうでもないのかもしれない.運営の維持を考えるとドキドキするが,この場所からまた始めよう!そう思うと力が湧いてくる.

 

2013年6月1日土曜日

たっぷり休んで

 今日は朝から快晴です.近くの小学校では運動会があるのか朝から花火の合図で起こされた.

 AM6時からおじいちゃま(私の父)のお手伝いで,畑おこしと雑草抜き.夕方には長男(21歳)と長女(16歳)を伴って再び作業する.おかげで今年も畑にたくさんの野菜を作ることが出来そうだ.苗ものを買い,エンドウ豆を植えて水をやる作業.これまでは全部おじいちゃまがやってくれたが,昨年秋に肩を骨折してからは思うようにならない.高齢者は自分の気持と体力に落差が大きくなることをどこかで否認するのだと思う.でも,出来ない点をさりげなくこちらでカバーすれば気持よく作業が出来る.そうすると出来ないことは,当の本人にも認めやすくなるのだ.

 今年は初めてズッキーニを植えてみる.毎年完熟トマトでラタトゥーユを作るのだが,おじいちゃまの畑師匠であるTさんより立派なズッキーニをいただく.なので,今年はTさんに教えていただきながら育ててみようと思う.うまく出来たらカフェで使おう.グループホームのみんなにもお裾分け出来る.

 つれは作業せず.代わりに夕ご飯の支度をしてくれる.焼き鳥,かぼちゃの煮物,セロリの自家製漬け物と白ワインを少しいただいたらすっかり熟睡モードにはいった.それ,今日干した布団だよ.そんな言葉も彼には聞こえない.たっぷり休んでね.私はこれから締め切りを過ぎた原稿の仕上げに忙しい.

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2013年5月29日水曜日

それでも日は沈み,また昇る

 なんだか古い映画のタイトルみたいですが...

 相変わらずに毎日いろいろなことは起こります.急に暖かくなるとグループホームの庭には次々と花が咲き,ついでに雑草もすごい勢いで生えてきます.ありを室内で発見することも増えました.今週末にはメンバー総出でいよいよ草取りです.そのあとは恒例のバーベキュー.

 明日,いよいよ移転先の大家さんとお目にかかります.契約書を取り交わし大きなお金が動くのは,いつだって緊張と不安がつきまとう.カフェの改築のときもそうでした(工事と備品購入で400万!よく乗り切れたなー).今回,多くの困難が立ちはだかり何度も諦めかけたのですが,そのたびに思いがけない助けをいただいたおかげで契約にたどり着けました.カフェの改築は少し延期せざるをえませんが,事業を企画したり寄付を募ったりしながら,また一から頑張ります.新しい地域活動支援センターから5~6分のところに場所は決まりました.今のカフェの設備をそっくり持って行きますが,それでも水回り等150万ほどかかります.

 二つのグループホームから遠くなるのは不安材料ですが,メンバー達の気力体力を鍛錬する機会だと思ってスタッフも気持を新たにしなくては.メンバーと一緒に新しい場所に慣れるまでが大変だろうと思っています.

 いいことも悪いことも,始まりがあって終わりがある.

出来ることを,とにかく全力でやるだけです.最近みた綺麗な夕焼けは,まさに「それでも日は沈み,また昇る」そんな言葉がぴったりでした.

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2013年5月23日木曜日

ああいえばこういう

 自分がなぜ「それいゆ」にたどり着いたのか.あるいは「それいゆ」しかなかったのか.それをメンバーが理解し受け容れるには時間がかかる.

 些細な日常をはなから小馬鹿にして,自分は出来ている,自分にはプログラム(メンバーごとに組まれるサポートの内容)など必要ないというメンバーの場合にはなおさらだ.そして長い時間の間には何度か大やけどを負うようなトラブルと出会う.大やけどで学ぶ人は幸いだが,このところああいえばこういうで,火傷から学べない人が少なくない.しかし失敗する自由は本人にある.生きてさえいれば何とかなるのだからと思って,早めに「それいゆ」から出て行くことを勧めることにしている.

 ああいえばこういう.その言葉はその人自身の不安と怖れを映し出している.

 一方で,淡々と心身の不調はありながら些細な日常をこなしていくメンバーがいる.続けていくことで人との距離をつかみ,人への信頼を育てていく.しかしその人もまた,かつては「ああいえばこういう」人であった.ふたつの分かれ目はどこにあるのか.これまで「それいゆ」を通り過ぎたたくさんの人たちの顔を思い浮かべながら,考えている.

2013年5月17日金曜日

お花見

 今日は生活訓練の「食べる」プログラムの一環で、メンバーと一緒にお弁当を作り天神山までお花見に出かけた.朝からお天気がよく久々に暖かさを感じた日だった.

 お弁当作りはあらかじめ打ち合わせた分担で進められた.今日のメニューはタケノコの炊き込みおこわ,唐揚げと付け合わせのキャベツ千切りとポテトサラダ,ひじきと切り干し大根の煮物,そしてフルーツはキウイ.さすがはカフェに出てプレ就労に入っているメンバーもいるので,作業はスムーズに進む.本当に皆の成長が感じられる瞬間でこちらも嬉しくなる.初めて参加するメンバーもなれない手つきながら一生懸命だ.

 天神山の桜はまだ3分咲きといったところ.しだれ桜も来週には満開かなと思う.

久しぶりにお日様をたくさん浴びてみんなでお弁当を食べた.やっぱり手作りしただけあってものすごく美味しかった!「食べる」ではこれまでもいろいろなものを作り,そしてみんなと一緒に食べることを繰り返している.季節感,素材のもつ食感や栄養など,おしゃべりしながら食べることへの関心を呼び覚ましていく.まずは関心をもってもらうこと,そして食べることは楽しくてしかも生きることにつながっていることを感じてもらえたらいいなと思う.桜があまりに綺麗でみんなそれぞれに携帯を向けていた.

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2013年5月13日月曜日

息抜き

 今日は雑誌の取材があった。AL依存症に関する専門誌で,創刊号に施設紹介ということで「それいゆ」について掲載が予定されている。遠いところからお見えになり、札幌の寒さにびっくりしていた.無理もない。

 ところで地活のすぐ近くに「北海道ダルク」があるけど、その前にある桜が咲き始めた。今日は綺麗な花がようやく咲いたというのに、容赦なく冷たい風が吹き付ける日だった。ダルクは17日にお花見だという。とっても穴場的な場所で,写真を見ると本当に桜の向こうに海という素晴らしいロケーションだ。私たちも同じ日に、生活訓練の「食べる」でお花見弁当を作り桜を見に行こうと計画中。どうか晴れますように。

 今日のインタビューで息抜きについて聞かれた。思いつかなかったけれど、ネイルもそうかなと思う。ネイルを始めて8年くらいになるが、爪で覚えて下さる方も多いので名刺代わりのようなものになっている。毎回ネイリストと考えるデザインは楽しい時間だ。今回は芽が出る季節にふさわしい緑。綺麗になった爪をみると元気も湧いてくる。

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2013年5月9日木曜日

積み重なる

 一昨日めずらしく弱気なブログを書いた.つれに「あららー」と驚かれるくらいだから,結構気持も下がっていたのだろう.

 今日はこれからの移転のことなどを理事と相談できたこともあって,気分がかなり落ち着いた.やっぱり言葉で表現するのは大事です.いつもメンバーに言ってる自分が実践しないとね.

 新しい備品購入に向けて助成金を申請してみようと準備をしているが,カタログをもらって来てスタッフ達と眺めていると何だか元気が出てきた.オフィスで使うテーブルや椅子など,今はずいぶんと安らぎを感じさせるものが多くてびっくりしつつ,あんなのがいいねこんなのはどうかと話すと頑張ろうと思うから不思議.

 言葉でラクになれる自分.でも言葉が不自由なメンバー.

つい何日か前,かみあわない,積み重ならない言葉の前で分かろうとすることを投げ出したくなる気持になった.でもちょっとした言葉のやり取りに救われる自分がいる.言葉が不自由なメンバー達との,それでもほんの少しは積み重なる経験と時間.それを無理矢理信じるしかない.

 6月に東京でイベントをおこないます.東京方面のかた,いらしてください.

はるえさんと一緒に企画し,ダルクの近藤さんと原宿カウンセリングセンターの信田さんにお話ししてもらいます.チラシのイラストはつれが描いた.ハッパに絆創膏はったら,お日様あたらなくてダメでしょ(w).イベント情報に貼付けておくので見てください.

2013年5月7日火曜日

absent-minded

 連休が終わり、今日から地活は再開。「お花見レク」は結局つぼみのほころびもないまま。

来週には少し暖かくなるかな。いくらなんでも日中最高気温が10度以下って,関東なら冬です。みんなコートは着ているけどGW中の観光客はダウンを着ているので判別可能。無理もないです。

 GW中,忙しかったのはグループホーム。お巡りさんは来るし,救急車が来るし。

 日本語の通じない人がいて(日本語を話すけど,意味は通じていない)、コミュニケーションには苦労が多い。本人も大変だろうけど、つき合うこっちもくたびれる。なので,普通に文字を解せる人との会話がすごくいいなと思えてしまう。外国へ行って言葉がまるで通じない大変さを、同じ言葉を操る同士で経験するタフネス。

 大体のことは何故そうなってるのか考えてみようとする癖が,今度ばかりは発動せず。それくらいめんどくセーという気持になっている。やばし...

2013年4月30日火曜日

大きな壁

 その後の移転騒ぎについてご報告.

現在のカフェ改築工事をしてくれたリフォームを専門とする会社さんより,「1Fのショールームがほとんど使われていないので,よければカフェをしませんか」と声がかかった.聞くとコミュニティにあったカフェが閉店し,付近に住民が気軽に立ち寄れる場所があったらいいと思っているとのこと.また,会社にとっては私たちのような小さなNPOへの支援がひいては社会貢献にもつながるという.正直なところ街中からはかなり遠くなるので,迷いながらも見に行った.

 けれどもあまりに今のカフェと同じ空気が流れていてびっくり.それもそのはず,ショールームには東川家具が並んでいる.広さもカフェとsama-ssamaのビーズづくりをおこなう工房部分とに分けてちょうどいいくらい.そしておそるおそる家賃を聞いたところ,水光熱費と冬場の除雪費用を半分負担するだけでいいという.思わず耳を疑う.何て言うことだと思った.でも,ここだけではメンバーが休んだり,個別の面接をする部屋,他のプログラムを行う場所はとれないため,そこから徒歩圏内で借りられる場所探しが始まった.

 現在のセンターの大家さんが紹介して下さった不動産が,その会社さんのすぐ近くにある貸しビルを見つけてくれた.しかも4Fのワンフロアを借りてくれる人を貸し主は探していると聞いた.2つの部屋を合わせると180平米はある.給湯室もトイレも占有となる.あまりの広さに思わず無理だと思ったけれどその後家賃等の交渉で,借りられるかもしれないという見通しが出てきた.そして書類を持って札幌市の建物建築課へ.そこではまたしても建物を福祉施設として使う場合の届け出や基準が大きく立ちはだかる.

 私たちは法人の身の丈を大きく超える物件を借りようとしているらしい.当たり前のことなのだが,この数年社会福祉施設で起こった火災のこともあり,建物の基準は厳しさを増している.メンバーの安全を考えたら当然なのだ.でも,そのすべてを小さなNPO法人の力だけでやろうとすると限界がある.私たちには病院や他の団体などのスポンサーがいない.国からの助成金は右から左に消える程度しか出ないのだから,自己財源を増やすには何かしらの事業をおこなうか,寄付等のお金集めをするしかない.でもそれに時間を使えば目の前の人と付き合う時間は削減される...何のためにやってるんだっけ!? そんなきもちになるはイヤだ.

 自分たちは大事なことをやっているという自負はある.

 でも,自分たち以外にも,もっともっと大事なことを,とっても少ないお金の中でやっている人は大勢いる.

 大きな壁にぶつかると,周りを恨みがましい目でみたり,ひがんだり,卑屈になる自分が出てきてびっくりする.そういう気持のままだとこの壁は越えられない.お金がなくとも,本当に心配して手を差し伸べてくれる人たちのおかげでここまでやってきた.あっちもこっちも問題だらけ.それでも自分がやりたいからやっている.どうしても大事だと思うから続けている.だったら前に進むしかない.連休中はそんな訳でたくさんの助成金申請書類作成に明け暮れようと思う.

2013年4月6日土曜日

生活訓練プログラム

昨年から生活訓練プログラムを始めているが,今年度は私が担当.

昨日は「食べる」の第1回目でテーマは「麺を食べよう」.一人ずつ自分が食べる麺を一食分持参して参加してもらう.野菜と少しのタンパク質(今回はベーコン・卵・とりのひき肉)を用意し,麺に応じてどう調理するかを相談してその場で実践してもらった.写真はカップ麺を持参したメンバーさんの完成品.ひき肉,もやし,ほうれん草をごま油で炒めて最後に片栗粉でとろみをつけ,カップ麺にのせてみた.本人曰く「満腹感が違う.いつもはこのカップ麺におにぎりがひとつ必要だけど,今日はこれだけでお腹がいっぱいになった」

 食べることから,いろんな気づきがある.ついでに下ごしらえ作業を見ているとこちらが分かることもたくさんある.絹さやを用意したが,初めて食べるという人,何年もその存在を忘れていたという人(つまり日常の食卓に何年ものぼっていないということだ),すじはどうやってとるか知らないという人などさまざまだ.

 調理後はみんなで食べながら感想を述べ合いプログラムを終了.「食べる」ことを通じて暮らしを感じ,つながりを感じ,生きることを考えてもらえるといいなと思う.

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2013年4月4日木曜日

新年度がスタートしましたが,とんでもない事態が発生!

 今日から25年度の新しいプログラムがスタートします.詳細はHP上にも近日UPするので見て下さい.

 さて,年明けから準備を進めてきた就労継続支援B型事業所の申請も大詰めを迎え、いよいよ札幌市に仮申請というところまで進んだ3月に思いがけない出来事が...現在の地活→B型へと思っていたら,ビル自体が完成検査を受けていない違法建築と指摘されたのです.おまけに3F建てなら消化設備を設置せよという消防署からの通告があり,このビルで就労継続支援B型はおろか地活も運営できないことになりそうです.

 なんてことだ.でもこのビルで活動を始めて8年目に入るというのに,なぜ今になってという気持です.たまたま訓練等給付事業ということで,札幌市としては建物に関する基準に合致するかどうかを調べていて明らかになったこと.地活のまま使っていたら分からなかった!?

 ふってわいた移転.せっかくここまで時間をかけて地域に浸透してきたカフェの存在.中心部に近いことでメンバーさん達からは通いやすかった場所.近所の商店街ともようやく顔なじみになれたのに.そしてなによりこのビルは大家さん(賛助会員)が私たちのために購入し,内装をすべて整えたくれた特別なもの.頭がグルグルなこの1か月でした.

 就労継続支援B型事業所開設は5月の予定でした.働いてくれる方の面接も終わり,採用内定通知書を出す直前の出来事.お二人に謝罪の電話をして事情を説明しました.ハローワークにも同様の謝罪とめまぐるしい1か月でもありました.そして地活は移転を条件に急遽すべての予定を変更し,昨年度の実績報告による単年度申請(分轄せず)で申請をしなおす連絡を札幌市へ.窓口のかたの迅速な処理で,なんとか地活だけでも継続することで今日を迎えました.やれやれ...

 移転までの時間的猶予はそれほどないために,カフェを継続するかどうか,どこへ移転するか,就労継続支援B型はどうするか等々,考えながらとりあえず新年度がスタートしました.内容としては昨年と同様に「就労を意識したプログラム」と「生活を立て直すことを意識したプログラム」の2系統が同時進行します.賛助会員のみなさまにも近いうちニュースレターで詳細をお知らせする予定です.本当にこれからどうしようと思っていますが,私たちが大事にしていることはちっとも変わっていません.いろいろな方達に相談しつつ,この危機をチャンスにしていけたらと思います.

 先日仕事で東京へ.寒かったので桜を遠目にみることが出来ました.来週はまた石巻市へ被災地支援で伺いますが,桜はまだでしょうか.

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2013年3月17日日曜日

両親への手紙

 中学の卒業式が終わり,その日の仕事を終えて家に戻ると,長女から私とつれあての手紙が届いていた.「両親へ」という書き出しで始まる手紙は,長男の時と同じだ.長男の手紙には「いろいろ心配かけて,迷惑かけた.これからもまたいろいろ心配かけると思うけど...」とあり,心配はこれで終わらないぞという宣告だった.

 長女の手紙には,片道1時間半あまりの通学(中高一貫校の私学に入学)に,初めは通うことだけで精一杯だったこと.遅刻しそうな時の母の車での送りや弁当作りへの感謝が述べられていた.父へは,くだらない話しと同じくらいいろいろなことを教えてくれたことに感謝するとあった.つれは「感謝の分量に差がある」と落胆していたが,私は彼女なりのつれへのいたわりを感じて,そこに成長を見る.

 あまり感情を表に出さないけれど,長女はそれを描くことに込める人だなとおもう.私が1月下旬からオーストラリアへ研修で不在のあいだに中学最後の大きなコンペに作品を出した.つれからPCあてに画像が送られて来たのを見た時に,“へーっ”と思った.まだ未完だとつれの文章にはあったが,表現者の道をいくんだなという感じがした.長男のときとは違う心配をこっそりすることになると思う.

 「それいゆ」でしごとをしていると,家族のなかで自分を承認される経験に乏しいメンバーと多く出会う.どのような自分であれ,存在が無条件に肯定されている人にとっては,そんなことを意識することすらないのだろうが,そうでなかった人にとって承認の有無は生死に関わる一大事に感じられる.自分を表現するとか,自分の考えを示すといった行為は,こうした当たり前すぎて意識化されない土台のうえに成り立つんだとつくづく思う.学校側が意図的に書かせる卒業時の親への手紙だが,にもかかわらず発見することは多い.自分の子どもの成長に感じ入る.と同時に,こうした手紙を書く機会なく(あるいは手渡せる親をもたずに)「それいゆ」へたどり着く彼女達の,「経験の不在」がもたらすものについて考える.

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2013年3月9日土曜日

またもや大雪

 朝,車の音で目が覚める.朝帰りの長男が車を車庫の前に停めようするけれど,雪が積もっていて何度も切り返ししている.やれやれこの数日,気温が高くて溶けていた道路が20センチ以上の雪で真っ白だ.仕方がないのでつれと二人でせっせと雪かき.先日の雪と違ってさむいから雪が軽い.30分ほどで終了.

 本当にこの冬は雪の害がひどい.道路脇には山の様に雪が積み上げられて人が陰からでてくるのも全く見えない.写真は自宅の玄関から撮った一枚だが,手前の雪山が車庫の横にある.もうこれ以上は積み上げられない状態になっている.これから出勤だけどバスが遅れそう.こんな時には地下鉄が一番心強い.昨日はグループホームに車を置いてきたので今度は出勤するとまたもや雪かき.仕事は雪かきとともに始まるというのも北国ならではです.

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2013年3月8日金曜日

友チョコをめぐるあれこれ

 今日は(というか今日も)身体に悪いスケジュール.21:00に外勤が終わってそのまま当直.12h労働はめずらしくないが,このところ同時進行で頭を使う作業を抱えているのでさすがにこたえる.昨日は家に帰って買い忘れたものがあるのに気づいたが,車を運転しない方がいいと自分で判断出来る程疲れていたので,つれがつき合ってくれて近くのスーパーへ.夜の坂道を二人でおしゃべりしながら歩いたら気分もほぐれた.でも家が山の中腹にあるため,急勾配にさしかかると道も滑るし,夜景を見ながら歩いているとうっかり転倒する怖れあり.平らな場所に住んでいる人には想像しずらいでしょう(ちなみに自転車は危険なので使えません).

 さて今日は定時制高校をメンバーと一緒に見学.教頭先生の案内でホームルームをのぞいた.1年生→3年生となるにしたがって雰囲気が落ち着いていくのがわかる.1年生なんか私とメンバーのIちゃんをまじ見しながら「だれ,だれー」って,直接言うか.

 2年生のクラスにおじゃまして,この日は学年末試験のテストが返ってくる場面をしばし見学.満点をとる子もいるし,19点!!!と歓喜にむせぶ男の子もいるしで賑やかというか,とにかく学びの場にはいろいろなタイプの子ども達がいた.

 Iちゃんは勉強ができるような環境になかった.20代の今になって「勉強したい」のだそうだ.そして自分の足で立てるようになりたいという.教頭先生はとにかく学校に来て,自分が何を学びたいか,どう手伝って欲しいのかを示してくれたら応援しますとおっしゃった.見学した高校は今日で二つ目.「今晩じっくり考えるね」というIちゃんを家まで送った.学ぶことにはいつだって遅いということはない.

 昨日の夜に,中学を間もなく卒業する長女の「友チョコ」のお返しホワイトデーなる「焼きドーナツ」を製作した.私は彼女のアシスタントだが,さすが美術コース専攻なので成形は得意なために私が成形したものは「へた」とかさくっと言われて別のお手伝いを命じられる.深夜まで作業は続くが,上にかけたチョコのデコレーションが乾くと袋詰めとなる.いただいた「友チョコ」には彼女なりの評価点があるらしく,さりとてお返しにはあからさまな差があってはならぬらしい.可愛い♡シールは,袋の色との相性があるので手出し無用!と言われ,パッケージするのも一仕事だ.最後の最後はこれらを入れる紙袋を選ぶ.何でもいいようなものだが,ここにセンスのよさが光るんだよーと言う.つくづく女子は面倒な生き物だ.でもこうやって学校という場所で,彼女なりの生息技術を磨いてきたのだろうと思う.

 Iちゃんが学ぶことになる場はこれから決まるが,こんな友チョコをめぐる面倒な儀式はあるのだろうか.長女からは「へた」と言われてしまう私だが,来年はIちゃんと一緒に,今度は応援してくださる先生達に「御礼チョコ」を作るのかもしれない.

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2013年3月6日水曜日

遅ればせながら

 新年の挨拶どころか,気がつくと弥生3月.季節はもはや春の気配ではありませんか.

一体この3か月は何があったんだ!?という感じですね.

先日ブログを時々のぞいて下さる方から「更新してないですねー」と催促をいただき,

これはいかんと慌てています.HPも止まったままで,こちらも新年度に向けて急いで記事をUPしたいと思いますので今しばらくお待ちくださいね.

 昨年12月にFacebookを始めました.いろんな方からお友達承認のメールがくるけど,私はやってない...でも業界を超えて知り合い、つながるチャンスかもしれないと始めたのです.思いがけず20年来の友人が私を見つけてくれたり,外国で活躍する友人が近況を知らせてくれたりと,インターネットが結びつける瞬時の交流に感慨深いものがあります.ただし「見られること」を前提にしたやり取りですので,表現などに細心の注意が必要ですね.

 さて,でもまだFacebookはやっていないわというみなさんに私がお目にかかれるのがこのブログなので,こちらも細々とではありますが更新していきたいと思います.「それいゆ」で起こっている日々のことをお伝えするのが私の大事な役割ですので.

 何しろものすごく凝縮された3ヶ月でしたので,久しぶりの更新を飾る写真は今年のおせち料理です.2つのグループホームで暮らす人たちのために毎年作っています.小さな2段のお重には,今年もスタッフが心を込めて作った数々の品がぎっしりと詰められます.大嶋は今年も黒豆を担当.つやつやふっくら仕上がりました.スタッフがおせちづくりを通じて,日本料理の基礎をまなび,おせち料理の意味を学び,生活習慣を学ぶということで“学びながらの生活支援”です.これもまた「それいゆ」が大事にしていることですね.一人暮らしをする方にこんなおせち料理を届けられたらいいけど..などとまた事業妄想にふけるのでした.危ないあぶない.

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